年8万円のストックフォト代を、私がケチらない理由
デザイナーのみなさん、こんな作業に覚えはありませんか?
- カンプ作業で、ストックフォトのウォーターマークをちまちま消す
- デザインのOKが出たあと、カンプ画像を実画像に差し替える
- その実画像を、わざわざ代理店にダウンロードしてもらって支給を待つ
私は制作会社で17年、フリーランスで3年デザインをやってきましたが、断言します。
これ、正直、時間の無駄だと思っています。
この記事では、フリーランスデザイナーの私が、ストックフォトに年間約8万円を払い続けている理由を書きます。「サブスク代、ちょっと高いな……」と迷っている人に、判断のヒントになればうれしいです。
私はストックフォト2社と定額契約している
まず事実から。私は現在、ShutterstockとAdobe Stockの2社と定額契約しています。
- それぞれ月3,500〜4,000円ほどのプラン
- 合計で月約7,000円、年間にすると約80,000円
年8万円。決して安くはない金額です。「画像なんて都度購入でよくない?」「無料素材でしのげば?」という声も聞こえてきそうです。
でも私は、ここをケチるのをやめました。理由を順番に説明します。
定額契約で何が変わるか
躊躇なく高解像度の画像を使える
定額契約の最大の価値は、「この画像、使うかどうかわからないし……」という考える時間が無くなることです。
都度購入だと、1枚ごとに「買うか買わないか」の判断が発生します。この小さな判断の積み重ねが、地味に時間と集中力を削っていきます。定額なら、良さそうな画像をどんどん試せる。比較検討のスピードがまるで違います。
カンプから本番まで一気通貫
定額契約していれば、カンプの段階から本番品質の画像で作業できます。
冒頭に書いた「ウォーターマーク消し」「OK後の実画像差し替え」「代理店からの支給待ち」——これらの工程がまるごと消えるんです。カンプがほぼそのまま本番データになる。この快適さは、一度味わうと戻れません。
提案のクオリティが上がる
画像選びに妥協しなくなるので、提案物の質そのものが上がります。
「無料素材の中からマシなものを探す」のと「膨大なライブラリからベストを選ぶ」のでは、仕上がりに差が出るのは当然です。クライアントへの提案力は、そのまま単価にも跳ね返ってきます。
年8万円は高い?「時給」で考えてみる
それでも「年8万円かぁ」と思いますよね。ここで、私がいつも使っている判断基準を紹介します。自分の時給で考えることです。
仮に自分の時給を3,000円とすると、80,000円は約23〜24時間ぶん。だいたい3日分の作業時間です。
では、ウォーターマーク消し、実画像への差し替え、代理店への依頼と支給待ち——これらの「無駄な時間」は年間でどれくらいでしょうか。案件のたびに発生することを考えれば、3日分なんて簡単に超えます。つまりこの契約は、確実にペイする投資です。
ちなみに私は、自分の目標を時給5,000円・日給40,000円に置いています。この基準で見れば、年8万円は2日分。迷う理由がもうありません。
ツールやサービスに課金するか迷ったときは、金額そのものではなく「それが浮かせてくれる時間 × 自分の時給」で考える。ClaudeやChatGPTのようなAIツールへの課金も、私はすべてこの基準で判断しています。
個人事業主は身ひとつ
もう少しだけ、本質的な話をさせてください。
個人事業主は、身ひとつです。会社員のように、誰かが雑務を巻き取ってくれることはありません。だからこそ、変なところに頭のリソースを持っていかれるのは、本当にもったいない。
ウォーターマークを消している時間。画像の支給を待っている時間。その間にも、自分にしかできない仕事——デザインを考えること、クライアントと向き合うこと、家族と過ごすこと——の時間は減っていきます。
自分の時間を大事にして、自分にしかできない仕事に時間を使う。
フリーランスとして3年やってきて、これが一番大事な原則だと感じています。
まとめ:道具代をケチるのは、自分を安売りすること
ストックフォトの定額契約に年8万円。金額だけ見れば高く感じますが、
- 無駄な作業時間がまるごと消える
- 提案のクオリティが上がる
- 時給換算すれば、確実にペイする
という、立派な「時間を買う投資」です。
道具代をケチって自分の時間を溶かすのは、結局、自分を安売りしているのと同じこと。デザイナーに限らず、個人で仕事をするすべての人に、この視点を持ってもらえたらと思います。