個人事業主の青色申告は会計ソフトが必須!選び方を実体験で解説
「個人事業主になったけど、青色申告って難しそう……」 「会計ソフトって本当に必要なの? なくても何とかなるんじゃ?」
独立したばかりだと、こんなふうに迷いますよね。私も最初はそうでした。
この記事では、青色申告に会計ソフトが必要な理由と、実際に使ってわかった選び方を、リアルな体験をもとに解説します。
書いているのは、制作会社で17年働いたあと独立し、現在3年目のフリーランスです。実際にマネーフォワード クラウドで青色申告をしているので、「使ってみてどうだったか」という生の視点でお伝えします。
読み終えるころには、「自分は会計ソフトを使うべきか」「どれを選べばいいか」がはっきりするはずです。
個人事業主の青色申告に会計ソフトは必要?【結論:ほぼ必須】
結論から言うと、個人事業主が青色申告するなら、会計ソフトはほぼ必須です。
理由はシンプルで、青色申告で最大のメリットである「65万円の特別控除」を受けるには、複式簿記での帳簿付けが必要だからです。
複式簿記は、簿記を学んだことがない人にとってはハードルが高いもの。仕訳のルールを一から手作業でやろうとすると、かなりの時間と知識が要ります。
会計ソフトを使えば、この複式簿記をほぼ自動でこなしてくれるので、簿記の専門知識がなくても65万円控除を狙えます。私自身は商業高校出身で簿記の知識はある方ですが、それでも「手作業より圧倒的にラク」だと感じています。知識がない人ならなおさら恩恵は大きいはずです。
青色申告で会計ソフトを使う3つのメリット
具体的に、会計ソフトを使うとどんないいことがあるのか。大きく3つあります。
①複式簿記が自動でできる
先ほど触れたとおり、最大のメリットがこれです。
銀行口座やクレジットカードを連携しておけば、取引データが自動で取り込まれ、仕訳もソフトが提案してくれます。「この支出は何費にあたるのか」を毎回ゼロから考えなくていいので、簿記が苦手な人でも続けられます。
②65万円の特別控除を受けられる
青色申告の最大の節税ポイントが、最大65万円の特別控除です。
これは「所得から65万円を差し引ける」制度で、課税対象が減るぶん、納める税金が安くなります。ただし65万円控除には「複式簿記」「e-Taxでの電子申告」などの条件があり、会計ソフトを使えばこれらをまとめてクリアしやすくなります。
③確定申告の書類が自動作成される
日々の取引を入力しておけば、確定申告に必要な書類(青色申告決算書・確定申告書)が自動で作成されます。
数字を転記したり、計算したりする手間がないので、申告時期の負担が大きく減ります。私も毎年の確定申告は、画面の案内に沿って進めるだけでほぼ完了しています。
会計ソフトなしで青色申告はできる?
「会計ソフトを使わずに、青色申告はできないの?」と思う人もいるはずです。
答えとしては、できなくはありません。手書きやExcelで複式簿記の帳簿を付けて申告することは、制度上は可能です。
ただ、正直なところ、簿記の知識がない人がこれをやるのはかなり大変です。仕訳のルールを覚え、貸借を合わせ、決算書の形式に整える……この作業に慣れるまでの時間を考えると、月数百円〜のソフト代を払って自動化したほうが、結果的にコスパは良いと感じます。
「どうしてもコストをかけたくない」「取引数がごく少ない」という人以外は、会計ソフトを使うのが現実的です。
青色申告向け会計ソフトの選び方3つのポイント
では、どの会計ソフトを選べばいいのか。チェックすべきポイントは3つです。
料金で選ぶ
会計ソフトは多くが**月額制(または年額制)**です。個人事業主向けのプランは、月1,000円前後から用意されています。
機能が増えるほど料金も上がるので、「自分に必要な機能はどこまでか」を見極めるのが大切です。最初はベーシックなプランで始めて、必要になったら上位プランに変える、という選び方で十分です。
使いやすさで選ぶ
毎日のように触れるものなので、画面の見やすさ・操作のしやすさは重要です。
多くのソフトが無料お試し期間を用意しているので、契約前に一度触ってみるのがおすすめです。「自分にとって直感的に使えるか」は、実際に操作してみないとわかりません。
サポート体制で選ぶ
特に簿記や確定申告が初めての人は、困ったときに調べられるか・聞けるかが安心材料になります。
公式のヘルプページ、使い方の解説記事、チャットサポートなどが充実しているソフトを選ぶと、つまずいたときに自己解決しやすくなります。
個人事業主の青色申告におすすめの会計ソフト2選
ここからは、青色申告向けに定番の会計ソフトを2つ紹介します。どちらもクラウド型で、自動仕訳・書類作成に対応しています。
まずは2つをざっくり比較してみましょう。
| マネーフォワード クラウド確定申告 | freee会計 | |
|---|---|---|
| 月額料金(個人向け) | 900円〜(年払い時・税抜) | 980円〜(年払い時・税抜) |
| 操作の特徴 | 仕訳ベースで見やすい画面 | 質問に答える形式 |
| 銀行・カード連携 | ◎ 連携先が豊富 | ◎ |
| 簿記知識 | 少しあるとよりスムーズ | まったくなくてもOK |
| 向いている人 | 家計簿アプリ利用者・自動化重視 | 簿記が不安な初心者 |
※料金は変動する可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
どちらも無料お試しができるので、迷ったら両方触って、画面が好みの方を選ぶのが確実です。
マネーフォワード クラウド確定申告
私が実際に使っているのが、このマネーフォワード クラウド確定申告です。
家計簿アプリで有名なマネーフォワードが提供する会計ソフトで、銀行口座やクレジットカードとの連携に強いのが特徴。取引データが自動で取り込まれ、仕訳も提案してくれるので、入力の手間がかなり省けます。
こんな人に向いています。
- すでにマネーフォワードの家計簿アプリを使っている
- 銀行・カード連携で自動化を重視したい
- シンプルで見やすい画面が好み
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freee会計
もう一つの定番がfreee会計です。
簿記の知識がない人でも使えるよう、「質問に答えるだけで帳簿ができる」設計になっているのが特徴。会計用語をできるだけ避けたインターフェースなので、「簿記がまったくわからない」という人には特に向いています。
こんな人に向いています。
- 簿記の知識がまったくない
- 専門用語が苦手で、ガイドに沿って進めたい
- 開業届の作成もまとめてやりたい
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【実体験】私がマネーフォワードで青色申告した感想
最後に、実際にマネーフォワード クラウドで青色申告をしている私の、リアルな感想をお伝えします。
私が使っているのはパーソナルプランで、65万円控除で申告しています。
マネーフォワードを選んだ決め手
私がマネーフォワードを選んだ理由は3つあります。
1つ目は、もともと家計簿アプリとしてマネーフォワードを使っていたこと。同じアカウント体系で事業用の会計に入れるのは、移行の心理的ハードルが低かったです。
2つ目は、比較記事を読んで「簿記知識が少しある人にはマネフォが向く」と判断したこと。freeeは簿記を知らない人向けに用語をかみ砕いた設計、マネーフォワードは仕訳ベースのオーソドックスな画面。商業高校で簿記を学んだ自分には、慣れた形式のマネーフォワードの方が直感的でした。
3つ目は、使い方の事例・解説記事が豊富だったこと。「この場合どう処理する?」と迷っても、検索すればたいてい答えが見つかります。実際に使い始めてからも、この情報量の多さには何度も助けられています。
初めての青色申告は「思っていたより簡単」だった
独立1年目、初めての青色申告。周りから「確定申告は大変だぞ」とさんざん聞かされていたので身構えていましたが、終わってみての感想は「思っていたより簡単」でした。
これには理由があります。私は商業高校で簿記を学んだので、手作業の帳簿付けがどれだけ面倒かを知っています。仕訳帳に記入し、総勘定元帳に転記し、試算表で貸借を確認し、決算書にまとめる……手作業なら膨大な時間がかかる工程です。簿記を習った自分でも「ソフトなしで帳簿付けから確定申告までやれ」と言われたら、正直めちゃくちゃ面倒だと思います。
それが会計ソフトだと、取引データの取り込みから決算書の作成までほぼ自動。簿記の大変さを知っているからこそ、この簡単さには感動しました。
正直な失敗談:日々の帳簿付けをサボると後で苦しむ
ただ、いいことばかりではなく、正直な失敗談もお伝えします。
1年目の私は、日々の帳簿付けを完全にサボっていました。その結果、確定申告の時期になってから、溜まったレシートや取引の整理に2〜3日かかりました。一方、整理さえ終われば、実際の確定申告の作業自体は半日程度で完了しています。
つまり、大変だったのは「ソフトの操作」ではなく「サボったツケの整理」だったわけです。日々の取引をその都度処理しておけば、申告時期は本当に半日で終わる。これからの方には「帳簿付けはこまめに」を強くおすすめします(FAQの「いつから使い始めるべき?」も参考にしてください)。
総合的な感想
使い続けて感じるのは、とにかくラクだということ。銀行口座やカードを連携しておけば取引が自動で入ってくるので、日々やることは「提案された仕訳を確認する」くらいです。
正直に言うと、今のところ大きな不満は思いつきません。強いて挙げるなら、当然ながら有料プランなのでコストはかかること。ただ、手作業に比べて作業時間が圧倒的に減ることを考えれば、十分に元が取れていると感じています。
なお、マネーフォワードは簿記知識がなくても使えるように設計されているので、「簿記はちょっと不安」という人でも、ガイドに沿えば問題なく進められるはずです。
会計ソフト代は高い?「自分の時給」で考えてみる
「とはいえ、年間1万円以上の出費はちょっと……」と感じる人もいると思います。そこで、私が有料サービスを使うかどうか迷ったときの判断基準を紹介させてください。
それは、自分の時給で考えることです。
マネーフォワードのパーソナルプランは年払いで約15,000円。仮に自分の時給を3,000円とすると、たった5時間分です。会計ソフトなしで帳簿付けから確定申告までやれば、5時間どころでは到底済みません。つまり、ソフトが浮かせてくれる時間を考えれば、この出費は「コスト」ではなく**「時間を買う投資」**です。
私はClaudeやChatGPTのようなAIツールに課金するかどうかも、すべてこの基準で判断しています。
フリーランスや個人事業主は、自分の時間をタダだと勘違いしがちです。月1,000円をケチって何時間も手作業する——これは時給換算すると明らかに損をしています。
事業に集中したい人ほど、そして仕事以外の時間(家族との時間など)を大切にしたい人ほど、この「時間を買う」という考え方を意識してみてほしいと思います。浮いた5時間、10時間で、本業を進めることも、家族と過ごすこともできるのですから。
青色申告と会計ソフトのよくある質問
最後に、青色申告と会計ソフトについて、よくある疑問にお答えします。
Q. 白色申告と青色申告、どっちがいい?
基本的には青色申告がおすすめです。白色申告は手続きがシンプルな反面、特別控除(最大65万円)がありません。会計ソフトを使えば青色申告の手間はほぼ白色と変わらないので、節税メリットの大きい青色を選ばない理由がない、というのが実感です。
なお青色申告をするには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出しておく必要があります。開業届と一緒に出すのが一般的です。
Q. 会計ソフトはいつから使い始めるべき?
開業したらすぐがおすすめです。確定申告の直前にまとめて1年分入力するのは、想像以上に大変です(レシートの山と格闘することになります)。日々の取引をその都度記録しておけば、申告時期は「確認するだけ」で済みます。
Q. 簿記の知識がなくても本当に使える?
使えます。私は商業高校出身で簿記の基礎がありますが、正直、マネーフォワードを使ううえで簿記の知識が必須だと感じる場面はほとんどありません。ソフトが仕訳を提案してくれるので、「これで合ってるか」を確認できる程度の知識があれば十分。まったくのゼロなら、用語をかみ砕いてくれるfreeeも選択肢です。
Q. 途中で別の会計ソフトに乗り換えられる?
可能です。多くのソフトはデータのエクスポート/インポートに対応しています。ただし移行の手間はかかるので、最初の無料お試しでしっかり比較して、自分に合うものを選ぶのがベストです。
Q. 月額料金はもったいなくない?
月1,000円前後 × 12ヶ月=年1万円強のコストですが、65万円控除による節税額はそれを大きく上回るケースがほとんどです(所得や税率によりますが、数万円〜十数万円の節税になることも)。さらに、先ほどの「自分の時給で考える」の項で書いたとおり、浮く時間を時給換算すれば十分に元が取れる投資です。
まとめ:青色申告は会計ソフトでラクになる
個人事業主の青色申告について、会計ソフトの必要性と選び方を解説しました。要点をまとめます。
- 65万円控除を狙うなら、複式簿記が必要=会計ソフトはほぼ必須
- 会計ソフトなら、簿記知識がなくても自動で帳簿・書類が作れる
- 選ぶポイントは「料金・使いやすさ・サポート」の3つ
- 迷ったら、定番のマネーフォワードかfreeeから無料で試すのがおすすめ
青色申告は、最初こそ身構えてしまいますが、会計ソフトを使えば想像よりずっとラクに乗り越えられます。まずは無料お試しで、自分に合うか触ってみてください。
なお、これから開業届を出す方は、開業freeeで開業届を出してみたも参考にしてみてください。